La lettre expliquant les raisons du retard a été envoyée hier.遅れの理由を説明する手紙は昨日送られた。
この -ant の形、expliquant は、関係節まるごと――qui explique――の働きを一語でこなしている。現在分詞のこの使い方は、報告書、報道記事、公式な通知など、フォーマルな書き言葉でよく見られ、qui に活用した動詞を続けるより簡潔に感じられる。この同じ -ant の形は、en と組み合わせた gérondif(en expliquant――「説明することで」)ですでに見たことがあるはずだ。en を伴わずに単独で使われるとき、この形は別のことをしている。主節の動作がどう起こるかを示すのではなく、名詞にかかっているのだ。
**要点:**名詞のすぐあとに -ant の形をそのまま置くと、qui +活用した動詞の代わりになる。しかも普通の形容詞と違って、性や数によって形が変わることは一切ない。
作り方
作り方は gérondif とまったく同じだ。現在時制の nous の活用形から -ons を取り、-ant を付ける――parlons → parlant、finissons → finissant、prenons → prenant。例外も同じ3つ――avoir → ayant、être → étant、savoir → sachant。作り方の一覧表はその記事にあるので、ここではこの形が単独で名詞を修飾するときの働きに絞って見ていく。
関係節の代わりに使う
名詞のすぐあとに置くと、現在分詞は qui が主語になる関係節の代わりになる。
- Les employés travaillant dans ce service bénéficient d'une prime.(この部署で働いている社員は手当がもらえる。)――les employés qui travaillent... と同じ意味。
- Le train partant à 8h a du retard.(8時に出発する電車は遅れている。)
- Toute personne souhaitant participer doit s'inscrire avant vendredi.(参加を希望する人は誰でも金曜日までに申し込む必要がある。)
これがうまくいくのは、名詞がその動作の主語にあたる場合だけだ。働いているのは社員、出発するのは電車、希望しているのはその人自身だからこそ成り立つ。分詞は que や dont を使う関係節――名詞が目的語や de の補語になる場合――の代わりにはならない。le livre que je lis や le sujet dont on parle には、この分詞による省略形は存在しない。
この構文はフォーマルで書き言葉の文体――公式な通知、報道記事、法律・行政の文書――に属する。日常の話し言葉では、ほぼ常に完全な qui の関係節がそのまま使われる。
決して語形変化しない――それこそがポイント
普通の形容詞と違い、この使い方の現在分詞は不変化だ。修飾する名詞の性や数がどうであっても、常に同じ -ant の語尾のままである。
- le train partant / la voiture partant / les trains partant / les voitures partant
普通に語形変化する本物の形容詞と比べてみよう――un enfant obéissant、une fille obéissante、des enfants obéissants。
日本語の連体修飾――「走っている人」のように動詞の形をそのまま名詞の前に置く形――には、性や数による語形変化という発想自体がない。だから、このフランス語の「変化する形と変化しない形の2種類がある」という区別そのものが、日本語話者にはなじみのない発想になる。
では、この見た目がほとんど同じ2つの形をどう見分ければいいのだろうか。
現在分詞か、動詞的形容詞か
フランス語には関連はあるが別物の -ant の形が2種類ある。現在分詞(動詞の形で、不変化、動作を表す)と動詞的形容詞(普通の形容詞で、他の形容詞と同じように語形変化し、他の形容詞と同じく très のような副詞で程度を表せるし、下の pour tout le personnel のように自分自身の修飾語を伴うこともできる――ただし直接目的語だけは取れない)だ。もっとはっきりした見分け方はこうだ。その -ant の形が自分自身の直接目的語や否定を伴っているかどうかだ。それができるのは現在分詞だけである。
- Des enfants n'obéissant pas à leurs parents...(親の言うことを聞かない子どもたち……)――実際の動作で、しかも否定されているので、これは不変化の分詞のはずだ。
- Des enfants obéissants...(従順な子どもたち……)――ずっと続く性質を表しているので、普通の形容詞として語形変化する。
一部の動詞では、この2つの形の綴り自体が違う。分詞は動詞そのものの綴り(qu や軟音の g)を保つが、形容詞のほうは綴りを簡略化する。
| 動詞 | 現在分詞(不変化) | 動詞的形容詞(語形変化する) |
|---|---|---|
| fatiguer | fatiguant | fatigant(e) |
| négliger | négligeant | négligent(e) |
| précéder | précédant | précédent(e) |
| différer | différant | différent(e) |
| convaincre | convainquant | convaincant(e) |
| communiquer | communiquant | communicant(e) |
- Une remarque fatiguant tout le monde...(みんなを疲れさせる発言――動作を表している。)
- Une journée fatigante.(疲れる一日――ずっと続く性質を表し、語形変化する。)
間違えやすい点
- ❌ Les personnes travaillantes dans ce bureau... → ✅ Les personnes travaillant dans ce bureau...(現在分詞は普通の形容詞と違って決して語形変化しない)
- ❌ Une remarque fatigante tout le monde... → ✅ Une remarque fatiguant tout le monde...(tout le monde という直接目的語を伴っているので、これは現在分詞 fatiguant のはずだ。形容詞 fatigante は直接目的語を取れないが、下の fatigante pour tout le personnel のように自分自身の修飾語なら伴える)
- ❌ Le livre lisant par tout le monde...(「みんなが読んでいる本」と言いたい場合)→ 分詞は名詞自身がその動作を行うことを前提とするので、このような受け身の意味にはここでは使えない。関係節が必要になる。✅ Le livre que tout le monde lit...
確認しよう
下線部の関係節を現在分詞に書き換えよう。
- Les touristes qui cherchent un hôtel bon marché devraient consulter ce site.
- J'ai reçu une lettre qui explique la nouvelle politique.
- 正しい形を選ぼう:Une réunion (fatiguant / fatigante) pour tout le personnel.
答えを見る
- Les touristes cherchant un hôtel bon marché devraient consulter ce site. 2. J'ai reçu une lettre expliquant la nouvelle politique. 3. Une réunion fatigante pour tout le personnel.(ずっと続く性質を表しているので形容詞。語形変化するが、réunion が女性名詞であってもここでは綴りは変わらない。)
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まとめ
- 単独の現在分詞(en を伴わない形)は、名詞が動作の主語になる場合、qui の関係節の代わりになる。フォーマルな書き言葉ではよく使われるが、話し言葉ではまれ。
- この使い方では不変化で、修飾する名詞の性や数によって変わることは決してない。
- 一部の動詞は、現在分詞と関連する形容詞で綴りが異なる(fatiguant と fatigant、négligeant と négligent)。当てずっぽうにせず、その組み合わせを確認しよう。
- 簡単な見分け方:-ant の形が自分自身の直接目的語や否定を伴っていれば、それは必ず不変化の現在分詞であり、語形変化する形容詞ではない。一方、形容詞のほうは常に très のような副詞や自分自身の修飾語を伴える。