Lo que dijiste me sorprendió.あなたが言ったことに驚いた。

Que は通常、文中ですでに示されているものを後方から指すが、時には指すべきものがまったくない場合がある――先行詞なしで、あるのは考えや、名前のないもの、あるいは今言ったこと全部だけ。そこで登場するのが lo que である。

要点: lo que は「〜こと」「〜もの」を意味し、背後に特定の名詞はない。名前のないものについての節を始めたり(Lo que necesito es tiempo.)、文末で状況全体をまとめたりするのに使う(..., lo que me sorprendió.)。

先行詞のない lo que:「〜こと」

指すべき特定の名詞がなく、あるのが考えや特定されないものだけのとき、lo que が日本語の「〜こと」「〜もの」とほぼ同じ役割を果たす。

Lo que dijiste me sorprendió.(あなたが言ったことに驚いた。)No entiendo lo que quieres.(あなたが何を欲しいのか分からない。)Lo que necesito es tiempo.(私に必要なのは時間だ。)

ここでの lo は中性冠詞である。男性名詞にも女性名詞にも対応していない。そもそもそのような名詞が存在しないからだ。lo que を含む節全体は名詞句のように振る舞う。文の主語になることも(Lo que necesito es tiempo の lo que necesito のように)、目的語になることもできる(No entiendo lo que quieres のように)。

節全体をまとめる lo que

Lo que は文末に置かれ、名詞ではなく、直前に述べたこと全体を指すこともできる。

No llegó a tiempo, lo que me molestó.(彼は時間通りに来なかった、それが私を苛立たせた。)Aprobó el examen, lo que la puso muy contenta.(彼女は試験に合格した、それが彼女をとても喜ばせた。)

日本語の「それが」や「そのことが」は、「……、それが私を苛立たせた」のようにまさにこの働きをする。スペイン語の que だけではこれができない――何らかの先行詞が必要だからだ。だからこそ、指す対象が事実や状況全体であり、結びつけられる名前のあるものが何もないときは lo que が使われる。

Lo que と que の違い

違いは、先行詞が何かしら存在するかどうかにある。que は特定の名詞以外の先行詞にもつながる(algo que dijiste「あなたが言った何か」、nada que hacer「することが何もない」)――何かが示されてさえいればよい。lo que は、何も示されていないときに使う。

El libro que compré es caro.(私が買った本は高い。que は具体的な名詞 el libro を指す。)Lo que compré es caro.(私が買ったものは高い。lo que は特定の名詞を指さず、ただ漠然と「私が買ったもの」を表す。)

Lo que と esto/eso/aquello の違い

Esto、eso、aquello も名前のないものや考え全体を指すが、これら自体はすでに特定されたものを指すだけであり、内容を与える節をそれ自体で導くことはない。

Eso me sorprendió.(それに驚いた。既に述べたことを指す。)Lo que dijiste me sorprendió.(あなたが言ったことに驚いた。dijiste という新しい節を導き、内容を与える。)

名前のないものが何であるかを自分の動詞で説明する必要があるときは lo que を使い、すでに話題に上っているものを単に指すだけのときは esto/eso/aquello を使う。(eso の後に自らの関係節を続けることもできる――Eso que dices no es cierto「あなたの言っていることは本当ではない」――ただしその節を導くのは lo que ではなく que である。eso 自体がすでに先行詞になっているからだ。)

日本語では「こと」「もの」が特定の名詞を持たない節を導く働きをし(「言ったこと」)、また「それ」が既出のものを指す働きをする(「それに驚いた」)――スペイン語とよく似た使い分けだが、日本語は文末で状況全体をまとめる際にも同じ「それ」や「そのこと」を自然に使う一方、スペイン語はどちらの役割にも lo que という変化しない一語だけで対応する。

よくある間違い

  • ❌ Que dijiste me sorprendió → ✅ Lo que dijiste me sorprendió.(que だけでは先行詞なしで成立しない。特定の名詞がないときは前に lo が必要。)
  • ❌ El libro lo que compré es caro(el libro がすでに示されている場合)→ ✅ El libro que compré es caro.(特定の名詞が先行詞として存在するときは単独の que が正しい。lo que はそれがない場合のためのもの。)
  • ❌ No llegó a tiempo, que me molestó → ✅ No llegó a tiempo, lo que me molestó.(名詞ではなく節全体をまとめる場合も lo que が必要。単独の que には結びつく先行詞がない。)

力だめし

  1. 空欄を埋めよう:___ (Que/Lo que) más me gusta de España es la comida.
  2. 空欄を埋めよう:Llegó tarde, ___ (que/lo que) nos molestó a todos.
  3. No sé qué quieres と No sé lo que quieres はどちらも文法的に正しい。両者の違いは何か。
  4. 比較しよう:Eso me sorprendió と Lo que dijiste me sorprendió はそれぞれどんな場面で使うか。
答えを見る
  1. Lo que más me gusta de España es la comida.
  2. Llegó tarde, lo que nos molestó a todos.
  3. Qué(アクセントつき)は間接疑問詞であり、「あなたが何を[=どんなものを]欲しいのか分からない」という、まだ解決していない疑問を表す。Lo que は関係詞であり、「あなたが欲しいもの、それが分からない」というように、「あなたが欲しいもの」を特定されてはいないがすでに存在するものとして扱う。実際にはこの文脈ではほぼ互換的に使える。
  4. Eso は自分の動詞を新たに加えることなく、すでに述べられたり示されたりしたことを指す。一方 lo que dijiste は dijiste という新しい節を導き、内容そのものを与える。

まとめ

  • Lo que は「〜こと」「〜もの」を意味し、先行詞がまったくないとき――考えや名前のないものだけがあるとき――に使う。
  • 文末で節全体をまとめることもでき、これは日本語の「それが」がコメント節で果たす働きに近い。
  • 先行詞(名詞とは限らない)が存在するときは単独の que を、まったく存在しないときは lo que を使う。
  • Lo que は動詞を持つ自分自身の節を導くが、esto/eso/aquello は動詞を伴わず単独で成立する。