これまでの人生で経験したこと、つまり今より前のどこかでしたこと、あるいはまだ一度もしていないことを話したいとき、英語では現在完了(present perfect)を使います。大切な考え方は、具体的な時は重要ではないということです。いつ起きたかではなく、人生のある時点で今までに*起きた(あるいは起きていない)*という事実だけを伝えます。
Have you ever eaten octopus? I've been to Italy three times. She's never flown in a plane. どの文も時を言っていません。そこが大事なところです。
**早わかり:**現在完了 = have / has + 過去分詞(past participle)。ever は「いつか、これまでに」の意味で経験を尋ねる疑問文に使い、never は何かが一度も起きていないことを表します。
作り方
現在完了は二つの部分でできています。助動詞の have または has と、本動詞の過去分詞(past participle)です。
| 主語 | have / has | 過去分詞 |
|---|---|---|
| I / you / we / they | have | been、seen、eaten… |
| he / she / it | has | been、seen、eaten… |
- I have been to Paris.
- She has seen that film.
話し言葉やくだけた書き言葉では、have と has はふつう短縮されます。
- I've been… · You've seen… · He's eaten… · They've tried…
**注意:**He's は he is にも he has にもなり得ます。あとに続く過去分詞(he's eaten)が、ここでは has だと教えてくれます。
過去分詞
過去分詞は、原形・過去形に続いて覚える動詞の形です。規則動詞ならただの -ed の形で、past simple と同じです。
- work → worked、try → tried、visit → visited
不規則動詞は覚える必要があります。past simple と同じこともあれば、違うこともあります。
| 原形 | Past simple | 過去分詞 |
|---|---|---|
| be | was/were | been |
| see | saw | seen |
| eat | ate | eaten |
| do | did | done |
| go | went | gone |
| have | had | had |
| meet | met | met |
その多くは Past simple:不規則動詞 の動詞と重なります。両方の形をいっしょに覚えると効率的です。
経験を尋ねる:ever
だれかが人生のいつかに何かをしたかどうかを尋ねるには、主語と過去分詞のあいだに ever を置きます。
- Have you ever been to Asia?
- Has she ever met him?
答えるときはふつう短い形を使います。
- Yes, I have. / No, I haven't.
- Yes, she has. / No, she hasn't.
肯定の答えにはふつう ever を入れません。ever は疑問文に属します。✅ Yes, I have. であって、❌ Yes, I have ever. ではありません。(あとで the best film I've ever seen のように、別の型では肯定文の中の ever にも出会います。)
一度もないと言う:never
Never は「人生のどの時点にも、今まで一度も」という意味です。注意したいのは、never はそれ自体ですでに否定だということです。だから動詞は肯定のままで、not は加えません。
- I've never eaten sushi. ✅
- ❌ I haven't never eaten sushi.(二重否定)
never を使った完全な文で答えることもできます。
- Have you ever broken a bone? — No, I've never broken a bone.
日本語では「一度も食べたことがない」のように、否定の気持ちを「ない」で表します。英語では never 自体が否定なので、動詞は肯定のままにします。✅ I've never eaten sushi であって、❌ I haven't never eaten とは決して言いません。
Been それとも gone?
この二つはほとんどの学習者がつまずくので、少し立ち止まる価値があります。どちらも移動にかかわりますが、伝える内容が違います。
- been to = そこへ行って戻ってきた(経験):I've been to London twice.
- gone to = そこへ行ってしまい、今はここにいない:She's gone to the shops.(彼女は今出かけている)
経験を話すときは、ほとんどいつも ❌ gone ではなく ✅ been を使います。Have you ever been to Japan?
いつ使うか(そして使わないか)
時が重要でない、または分からないとき、経験を表すのに現在完了を使います。
- I've seen that film.(いつか。いつかは問題ではない)
ところが終わった過去の時を加えたとたん、たとえば yesterday、last year、in 2019、when I was ten のように、英語は past simple に切り替わります。
- ✅ I saw that film last week. であって、❌ I've seen that film last week. ではありません。
一方、today、this week、this year のようなまだ終わっていない期間を表す語は、その期間が今まで続いているので、現在完了とともに使えます。I've seen her today.
つまり ever / never の経験は現在完了のままにし、終わった時を定めたとたんに past simple を使います。この A2 段階の「経験」用法では、規則はこうです。**終わった過去の時を言っていない → 現在完了。終わった過去の時を言っている → past simple。**二つの時制をあらゆる用法でどう使い分けるかは、B1 の Present perfect vs past simple の課で詳しく扱います。
よくある間違い
- ❌ I have ever been to Spain. → ✅ I have been to Spain.(ふつうの肯定の経験文に ever を入れない)
- ❌ I haven't never tried it. → ✅ I've never tried it.(never はすでに否定)
- ❌ Have you ever went there? → ✅ Have you ever been there?(過去分詞 been を使い、past simple の went は使わない)
- ❌ She has gone to Rome twice.(経験の意味で)→ ✅ She has been to Rome twice.
- ❌ I've seen him yesterday. → ✅ I saw him yesterday.(はっきりした過去の時には past simple が必要)
ミニテスト
正しい形を選びましょう。
- ____ you ever ____ (eat) Thai food?
- She's ____ (never) been abroad.
- We've ____ (be / go) to that restaurant before.
- They ____ (see) a play last night.
答えを見る
- Have … eaten 2. never 3. been(経験。戻ってきた) 4. saw(はっきりした過去の時 → past simple)
まとめ
- 現在完了 = have / has + 過去分詞。時を言わないとき、人生の経験を表すのに使う。
- ever は主に経験を尋ねる疑問文に、never は否定の経験を述べる文に使う。never はすでに否定なので not を加えない。
- 過去分詞は規則動詞では -ed、不規則動詞では覚える必要がある(been、seen、eaten)。
- been to = 行って戻ってきた(経験)。gone to = 出かけて今はここにいない。
- 終わった過去の時(yesterday、last year)を言ったとたん、past simple に切り替える。