In Italia si mangia bene.イタリアではおいしく食べられます。/イタリアでは食事がおいしいです。

特定の人ではなく、人々一般について話したいときがあります。「人は」「みんなが」「一般に」といった言い方です。イタリア語にはそのための自然な表現、非人称のsi(si impersonale)があります。si passivanteと同じ小さな単語 si ですが、ここでは動詞が一致すべき名詞がなく、文は物ではなく人について述べます。

ひとことで:動詞の前に si を置き、動詞は三人称単数にします。Qui si parla molto. / Non si sa mai. 状態を表す動詞のあとの形容詞や過去分詞は複数形になります:Si è contenti.

日本語では「イタリアでは食事がおいしい」「疲れているときは休む」のように、主語を言わなくても一般論として自然に通じ、形容詞の形も変わりません。イタリア語は動詞の前に si を置き、形容詞は複数形にします:quando si è stanchi。助動詞が常に essere である点(si è mangiato)にも注意してください。

1. しくみ

動詞はいつも三人称単数で、意味上の主語は「人々一般」です。

例 意味
In Italia si mangia bene. イタリアでは食事がおいしい。
Quando piove, si resta a casa. 雨が降ると、家にいる。
D'estate si dorme poco. 夏はあまり眠れない。
Non si sa mai. 何が起こるかわからない。
Si dice che sia difficile. 難しいと言われている。

自動詞(dormire、restare、andare)や、名詞の直接目的語を持たない他動詞でよく使われます。不定詞や che 節とも使えます:Si pensa di partire presto. / Si dice che il museo è chiuso.

2. si impersonale か si passivante か

どちらも si + 三人称で、名詞が一つだけだと似て見えることがあります。違いは、動詞が一致する名詞の直接目的語があるかどうかです(動詞の前に来ることもあります。例:Le case si vendono facilmente)。

Si passivante Si impersonale
直接目的語の名詞 あり。動詞が一致する 一致する相手がない
例 Si vendono le case. Si vive bene qui.

Si mangiano gli spaghetti.(スパゲッティが食べられる。名詞と一致)と Si mangia bene.(おいしく食べる。一致する相手がない)を比べてみてください。名詞が複数のときは、動詞の一致が si passivante であることのいちばんはっきりした目印です。

3. 複合時制

近過去(passato prossimo)では、si impersonale は必ず essere を使い、いつも si è で、si ha にはなりません。過去分詞がどうなるかは動詞によります。

  • ふだん avere をとる動詞は、過去分詞が男性単数のままです:Ieri si è mangiato bene. / Si è lavorato molto.
  • ふだん essere をとる動詞は、「人々」が複数と考えられるため、過去分詞が男性複数になります:Al concerto si è arrivati tardi. / Si è andati al mare.

つまり ✅ Si è mangiato bene(avere の動詞、単数)と ✅ Si è partiti presto(essere の動詞、複数)です。助動詞はどちらも essere です。

4. 形容詞と essere

essere、diventare などのあとでは、形容詞は「人々」を描写するので複数形になります。

  • Quando si è giovani, si dorme poco.(若いときはあまり眠らない。)
  • Si è contenti quando si passa un esame.(試験に受かるとうれしい。)
  • Si diventa saggi con gli anni.(年とともに賢くなる。)

標準的なイタリア語では複数形がふつうです。指している人々が明らかに女性だけの場合は、女性複数形も可能です:Quando si è stanche…

5. 再帰動詞:ci si

再帰動詞にはすでに si があり、si が二つ続くと響きがよくありません。si impersonale では、最初の si が ci になります。

  • Al mare ci si diverte.(海辺では楽しく過ごせる。)
  • La mattina ci si alza presto.(朝は早く起きる。)
  • Quando ci si sente stanchi, ci si riposa.(疲れを感じたら休む。)

複合時制でも同じで、過去分詞は複数形です:Ci si è divertiti molto.

6. 代名詞と否定

目的語の代名詞は si の前に置きます:Lo si vede da qui.(ここから見える。)

否定では、non を si の前に置きます:Non si fuma qui. / Non si può entrare.

法助動詞は単数です:Non si può parcheggiare qui.(ここには駐車できない。名詞が複数の si passivante と比べると:Non si possono parcheggiare le auto.)

よくある間違い

  • ❌ In Italia si mangiano bene. → ✅ In Italia si mangia bene.(一致する名詞がない)
  • ❌ Si ha mangiato bene. → ✅ Si è mangiato bene.(複合時制は essere)
  • ❌ Quando si è giovane, si dorme poco. → ✅ Quando si è giovani…(形容詞は複数形)
  • ❌ Si si diverte al mare. → ✅ Al mare ci si diverte.(si を二つ続けない)
  • ❌ Si è andato al mare. → ✅ Si è andati al mare.(essere の動詞は過去分詞が複数)

クイックチェック

si を使って言ってみましょう。

  1. イタリアではよく話す。(parlare)
  2. 疲れているときは休む。(stanco、riposarsi)
  3. 昨日はおいしく食事ができた。(mangiare、一般的な言い方)
  4. 海辺では楽しく過ごせる。(divertirsi)
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  1. In Italia si parla molto.   2. Quando si è stanchi, ci si riposa.   3. Ieri si è mangiato bene.   4. Al mare ci si diverte.

まとめ

  • Si + 三人称単数で、人々一般について述べます:si mangia bene。
  • 動詞が一致する名詞がないときに使います。名詞が複数ならsi passivanteです。
  • 複合時制では essere を使います:si è mangiato(avere の動詞、単数)、si è andati(essere の動詞、複数)。
  • essere などのあとの形容詞は複数形です:si è contenti。
  • 再帰動詞では最初の si が ci になります:ci si diverte。
  • 行為者を示す文には、essere を使う受動態を参照してください。