分裂文とは、普通の文を2つの節に分けることで、ある特定の情報にスポットライトを当てる文のことです。英語にはこのための一般的な形が2つあります。1つは It was/is... で始まる形、もう1つは What... で始まる形です。
簡単に言うと、Maria called me は中立的な言い方です。It was Maria who called me は Maria にスポットライトを当てます。情報の内容は同じですが、焦点が違います。
it 分裂文:It was/is + 強調する部分 + that/who
it 分裂文の形は、It + be + 強調する情報 + that/who + 残りの部分 です。文のほぼどの部分でも強調できます。主語、目的語、時を表す語句、場所を表す語句などです。
| 普通の文 | it 分裂文(強調している部分) |
|---|---|
| Maria called me yesterday. | It was Maria who called me yesterday.(主語) |
| Maria called me yesterday. | It was me that Maria called yesterday.(目的語) |
| Maria called me yesterday. | It was yesterday that Maria called me.(時を表す語句) |
人を強調するときは、日常的な英語では who と that のどちらも使われます(It was Maria who called / It was Maria that called)。物・時・場所を強調するときは that を使い、who は使いません。✅ It was the phone call that surprised me とは言いますが、❌ It was the phone call who surprised me とは言いません。
日本語の「電話をかけたのはマリアだ」は it 分裂文にかなり近い形です。ただし日本語では人・物・時のどれでも「〜のは…だ」で言えますが、英語では人なら who/that、物・時・場所なら that と使い分けます。
what 分裂文:What... is/was + 強調する部分
what 分裂文(疑似分裂文とも呼ばれます)は、まず主語の役割をする What 節を置き、そのあとに be と強調する情報を続けます。
- I need a break. → What I need is a break.
- His reaction surprised me. → What surprised me was his reaction.
- She wants to travel more. → What she wants is to travel more.
what 分裂文は、たいてい物・行動・考えを強調するもので、「誰がしたか」という人そのものを強調するのにはあまり向いていません。誰がそれをしたかを強調したいときは、it 分裂文を使うのが自然です。✅ It was Maria who called とは言いますが、❌ What called me was Maria とは言いません。
All は What の代わりに使うことができ、「必要なのはそれだけ」という、やや限定的なニュアンスになります。All I need is a break(より中立的な What I need is a break と比べてみましょう)。
どちらを使うか
it 分裂文はより幅広く使える構文で、主語・目的語・時・場所のどれでも強調できます。what 分裂文はもう少し範囲が狭く、What 節に暗に含まれる問い(What do you need? → What I need is...)に答えるような、物・行動・考えを強調します。そのため、「誰がしたか」という人そのものや、具体的な時を強調するのにもあまり向いていません。そうした場合は、it 分裂文を使うのが自然です。It was yesterday that Maria called me.
よくある間違い
- ❌ It was Maria which called me. → ✅ It was Maria who called me.(which は物に使うもので、人には使いません)
- ❌ What I need it is a break. → ✅ What I need is a break.(余分な it は不要です。What 節がすでに主語だからです)
- ❌ What called me was Maria. → ✅ It was Maria who called me.(what 分裂文は、ふつう人を強調するものではありません)
- ❌ It was yesterday who Maria called me. → ✅ It was yesterday that Maria called me.(who は人にだけ使います。時や場所には that を使います)
確認テスト
かっこ内の語句を強調するように、それぞれの文を分裂文に書き換えてください。
- Tom broke the window. (Tom — it 分裂文)
- I really need some sleep. (some sleep — what 分裂文)
- We're meeting at the café. (at the café — it 分裂文)
- The delay annoyed her the most. (the delay — what 分裂文)
答えを見る
- It was Tom who/that broke the window.
- What I really need is some sleep.
- It's at the café that we're meeting.
- What annoyed her the most was the delay.
GrammarMamaでもっと早く上達しよう
この記事では1つのトピックを扱っています。GrammarMamaなら、それを確かな上達につなげられます。
-
自分のレベルを知る — 簡単なレベル診断テストでCEFRレベルがわかり、あなたに合った問題が出題されます。 レベルを診断する →
-
わかりやすい学習パスを進む — A1からC2まで、正しい順番ですべてのトピックを学習できます。 学習パス全体を見る →
-
自分の目標を設定する — 学ぶ理由を教えてください。あなたの興味に合わせた問題が出題されます。 目標を設定する →
-
自分のミスを記録する — つまずきやすいパターンを可視化して、しっかり直せます。 ミスを確認する →
-
語彙力を伸ばす — 問題に出てきた単語は保存され、間隔反復で復習できます。 単語帳を開く →
-
話す練習をする — タイピングの代わりに声に出して問題に答えられます。 スピーキング練習を試す →
-
発音を鍛える — 単語ごとに、その場で発音のフィードバックが受けられます。 発音を練習する →
-
毎日少しずつ練習する — レベルに合った短い毎日の練習で、言語の感覚を忘れません。 練習を始める →
まとめ
- 分裂文は、普通の文を2つの節に分けて、ある特定の情報にスポットライトを当てるものです。
- it 分裂文(It was/is + 強調する部分 + that/who)は柔軟で、主語・目的語・時・場所のどれでも強調できます。人には who か that、物・時・場所には that だけを使い、who は使いません。
- what 分裂文(What... is/was + 強調する部分)は、物・行動・考えを強調するもので、「誰がしたか」という人そのものを強調するものではありません。
- what 分裂文では、All が What の代わりになり、やや限定的なニュアンス(All I need is...)を加えられます。
- どちらの構文も、普通の文と基本的に同じ情報を保ったまま、どこが強調されるかを変えるものです。特に it 分裂文には、「マリアが電話をかけたのであって、他の誰かではない」というような対比のニュアンスが伴うことがあります。