Hable más despacio, por favor.もう少しゆっくり話してください。

ustedで呼びかける相手、またはustedesで呼びかける複数の相手に指示を出すとき、スペイン語はとても独特な作り方をする命令形を使う。このコツは覚えておく価値がある。のときとは同じコツではないからだ。

要点: 現在形のyoの形を取り、-oを落として、反対の母音語尾を付ける。-ar動詞には**-e/-en**、-er-ir動詞には**-a/-an**。Hablo → hable/hablenComo → coma/coman

yoの形から命令形を作る

これらの形は実は接続法現在形であり、この法については後で本格的に学ぶことになるが、今それを使うのにその概念はまだ必要ない。ほとんどの動詞では、同じ形を機械的に作ることができる。現在形のyoの形から出発し、末尾の*-o*を落として、反対の母音語尾を付ける。

動詞 yoの形 usted ustedes
hablar hablo hable hablen
comer como coma coman
escribir escribo escriba escriban
esperar espero espere esperen

Hable más despacio, por favor.(もう少しゆっくり話してください。)

Coman algo antes de salir.(出かける前に何か食べてください。複数の相手に対して。)

Escriba su nombre aquí.(ここにお名前を書いてください。)

Esperen un momento.(少々お待ちください。複数の相手に対して。)

これはtúの命令形ではない

これはtúの命令形とは本当に異なる仕組みだ。túの命令形は現在形のél/ellaの形をそのまま使う(hablacomeescribe)。一方usted/ustedesの命令形は、yoの形から出発し、反対の母音グループに切り替える。

(tú) habla に対して ✅ (usted) hable。同じ動詞でも、誰に向かって話すかによって二つの異なる形になる。

この二つを混同するのが、この項目でいちばん多い間違いだ。改まって話すときにの形(habla)を使ってしまう、あるいはその逆だ。

本当に「敬称」なのはustedそのものだけであり、ustedesは単にその複数形にすぎない。ラテンアメリカでは、ustedesは改まっているかどうかにかかわらず、どんな集団に対しても使う、ごく普通の複数の「あなたたち」だ。ustedesが本当に「敬称」として響くのはスペインだけであり、そこでは砕けた複数形のvosotrosと対比されている。

日本語の改まった命令の作り方はまったく違う。動詞そのものの形を切り替えるのではなく、丁寧な依頼の形(て形+ください)を使ったり、より丁寧な動詞(いらっしゃる、召し上がるなど)に置き換えたりする。「もっとゆっくり話してください」「お座りください」のように。動詞の語尾を別の一つの形に切り替えるだけ、というスペイン語の仕組みとは根本的に異なる。

yoの形の不規則性はそのまま引き継がれる

命令形はyoの形から作られるので、そこにすでにある不規則性はそのまま引き継がれる。新しく覚える不規則性は増えない。

Tener → tengo → tenga/tengan。(Tenga cuidado.。お気をつけください。)Hacer → hago → haga/hagan。(Haga la tarea.。宿題をしてください。)Decir → digo → diga/digan。(Diga la verdad.。本当のことを言ってください。)Poner → pongo → ponga/pongan。(Pongan la mesa.。食卓の準備をしてください。複数の相手に対して。)Salir → salgo → salga/salgan。(Salga de aquí.。ここから出て行ってください。)Conocer → conozco → conozca/conozcan。(Conozca nuestro menú.。当店のメニューをぜひご覧ください。)

語幹母音変化動詞も同じように振る舞う。その変化はすでにyoの形に含まれているからだ。cerrar → cierro → cierre/cierrenCierre la puerta.)、volver → vuelvo → vuelva/vuelvanVuelva pronto.)、pedir → pido → pida/pidanPida un café.)、dormir → duermo → duerma/duermanDuerma bien.)。

発音を保つための綴りの変化

いくつかのよく使う動詞は、-eの前で子音がもとの発音を保つように、小さな綴りの調整が必要になる。-carで終わる動詞はc→quに、-garで終わる動詞はg→guに、-zarで終わる動詞はz→cに変わる。

Buscar → busco → busque/busquenBusque su asiento.。お席を探してください。)Llegar → llego → llegue/lleguenLlegue temprano.。早めにお越しください。)Empezar → empiezo → empiece/empiecenEmpiece cuando quiera.。お好きなときに始めてください。)

よくある不規則な接続法現在形

いくつかのよく使う動詞は、yoの形のパターンにまったく従わない。それらの接続法現在形はそれ自体が不規則であり、そのまま覚えるしかない。

動詞 usted ustedes
ir vaya vayan
ser sea sean
estar esté estén
dar den
saber sepa sepan

Vaya a casa.(お家に帰ってください。)Sea amable.(親切にしてください。)Esté atento.(注意していてください。)Dé su opinión.(ご意見をお聞かせください。)

には、前置詞deと区別するためのアクセント記号が付く。

代名詞はどこに置くか

目的語代名詞や再帰代名詞は、のときとまったく同じように命令形の末尾に付く。目的語代名詞の位置を参照。代名詞を付けるとアクセントの位置がずれることが多いため、もとのアクセントを保つためにアクセント記号が加えられる。

Hábleme más despacio.(もう少しゆっくり私に話してください。)Siéntense, por favor.(どうぞお座りください。複数の相手に対して。)Dígame su nombre.(お名前を教えてください。)

よくある間違い

  • Habla más despacioustedと呼びかける相手に対して)→ ✅ Hable más despacio.hablaの命令形だ。ustedには反対の母音を持つ形が必要になる。)
  • Tenge cuidado. → ✅ Tenga cuidado.yoの形tengoから作られるのであって、不定詞からではない。)
  • Hableme más despacio. → ✅ Hábleme más despacio.(末尾に付いた代名詞には、*ha-*にあったもとのアクセントを保つためのアクセント記号が必要だ。)

力だめし

  1. escribirusted命令形を作ろう。
  2. volverustedes命令形を作ろう。
  3. 上司にもっとゆっくり話してほしいと言うのにhablaを使うのはどこが間違っているか、どう直せばよいか。
  4. digaの末尾に代名詞meを加えよう。何が変わるか。
答えを見る
  1. escriba.
  2. vuelvan.
  3. hablaの命令形で、ustedで相手に指示するときはhableを使う。
  4. Dígame。*dí-*にあるアクセントを保つために、アクセント記号が現れる。

まとめ

  • usted/ustedesの命令形は現在形のyoの形から作る。-oを落とし、反対の母音語尾を付ける(-arには*-e/-en*、-er/-irには*-a/-an*)。
  • これはtúの命令形(現在形のél/ellaの形をそのまま使う)とは異なる仕組みであり、両者を混同してはならない。
  • yoの形の不規則性や語幹母音変化は、そのまま命令形に引き継がれる。
  • -car-gar-zar動詞は*-e*の前で発音を保つための綴りの変化が必要だ。busquellegueempiece
  • irserestardarsaberはまったく不規則だ。vayaseaestésepa
  • 代名詞は末尾に付き、もとのアクセントを保つためにアクセント記号が加わることが多い。