何かが誰かのものであることを言うとき、英語には of を使わない短い言い方があります。the book of Anna の代わりに、英語ではふつう Anna's book と言います。名前や名詞に直接 's を付けるこの形を所有格の 's と呼びます。誰のものかをすばやく示す方法です。

覚え方はシンプルです。持ち主が1人なら 's を付けます:Anna's book。すでに -s で終わる複数名詞なら、アポストロフィだけを付けます:the students' books

単数の名詞や名前に 's を付ける

人・動物・名前など、持ち主が単数の場合は、そのすぐ後ろに 's を付けます。

  • AnnaAnna's book
  • the dogthe dog's bone
  • my sistermy sister's phone
  • TomTom's car

's は持ち物ではなく、持ち主に付きます。Anna's book は「アンナのものである本」という意味です。

日本語の「アンナの本」と同じく、英語も「持ち主+マーカー+名詞」の順です。ただし英語では、持ち主が単数なら 's-s で終わる複数ならアポストロフィだけ、という形の違いに注意しましょう。

すでに -s で終わる名前

ChrisJames のように、すでに -s で終わる名前でも、たいてい 's を付けます。

  • ChrisChris's bag
  • JamesJames's car

古い書き方や、よりフォーマルな文章では、余分な s を付けずにアポストロフィだけを使う形(Chris' bag)も見かけます。どちらも認められていますが、's を付けるほうが日常的には無難です。これは名前だけでなく、-s で終わるふつうの単数名詞にも当てはまります。my boss's officethe bus's door のような形です。

複数名詞:たいていアポストロフィだけ

持ち主が規則的な複数形——すでに -s で終わっている名詞——のときは、さらに s を付けることはありません。すでにある -sにアポストロフィだけを付けます。

  • the studentsthe students' books
  • my parentsmy parents' house
  • the girlsthe girls' bikes
名詞の種類 ルール
単数の名詞・名前 's を付ける the dog's bone
規則的な複数形(すでに -s で終わる) ' だけを付ける the dogs' toys
不規則な複数形(-s で終わらない) 's を付ける the children's toys

不規則な複数形もやはり 's を付ける

複数形の中には、まったく -s で終わらないものもあります。詳しい例は Plural nouns を参照してください。child → childrenperson → people のような形です。こうした複数形はもともと -s で終わっていないため、単数の名詞と同じように 's を付けます。

  • the childrenthe children's toys
  • the peoplethe people's bags
  • the menthe men's coats

the children's toys。❌ the childrens' toys や ❌ the childrens toys とは言いません。

所有格の 's と所有形容詞

所有格の 's は名詞や名前に直接付きます(Anna's book)。所有形容詞——my、your、his、her、its、our、their——も似た働きをしますが、こちらは名詞の前に置く独立した単語です。her bookmy phonetheir house のような形です。全体の一覧は 所有形容詞 を参照してください。

  • Anna's book / ✅ her book——her がアンナを指すと分かっていれば、どちらも正しい表現です。
  • Anna's her book.——この二つの形は一緒には使いません。

主に人、動物、場所に使う

所有格の 's は、人、動物、名前、場所とともに使うのが最も自然です。Anna's bookthe dog's boneLondon's parksmy school's website のような形です。物の部分を表すときは、英語では複合名詞、あるいは時には of を使うほうが一般的です。

  • より自然:a table lega car door
  • こちらも可能:the leg of the table

これは厳密なルールではなく、後で例外にも出会いますが、今の段階では次のように覚えておくとよいでしょう。生き物・名前・場所には 's を、物の部分にはふつう使いません。

注意:'s は「is」の意味のこともある

's という文字は、いつも所有を表すわけではありません。Anna's book では 's は所有を表しますが、Anna's happy では 'sis の短縮形です(= Anna is happy)。後ろに続く語で見分けられます。's の後に名詞が来ればたいてい所有を表し(Anna's book)、形容詞や動詞の -ing 形が来れば、たいてい is を表します(Anna's happyAnna's coming)。

よくある間違い

  • This is Anna book. → ✅ This is Anna's book.(ここではアポストロフィ+s が必要です)
  • This is the boys's ball. → ✅ This is the boys' ball.(すでに -s で終わる規則的な複数形には、アポストロフィだけを付け、さらに s は付けません)
  • The dogs bone is here. → ✅ The dog's bone is here.(アポストロフィがないと、dogs は単なる複数形に見えてしまい、所有格には見えません)
  • The childrens' toys are here. → ✅ The children's toys are here.children はすでに複数形で、-s では終わっていないため、アポストロフィだけでなく 's を付けます)
  • Anna's her book. → ✅ Anna's book. / ✅ Her book.(この二つの形は一緒には使いません)

クイックチェック

正しい所有格の形を選んでください。

  1. This is (Anna's / Anna) car.
  2. These are the (student's / students') notebooks.(クラス全体について話している)
  3. That is the (dog's / dogs) bowl.
  4. Those are the (children's / childrens') shoes.
  5. Is that (James's / James) phone?
答えを見る
  1. Anna's   2. students'   3. dog's   4. children's   5. James's

まとめ

  • 単数の名詞や名前に 's を付けて「誰のものか」を表す:Anna's bookthe dog's bone
  • すでに -s で終わる規則的な複数形には、アポストロフィだけを付ける:the students' books
  • childrenpeople のような不規則な複数形は -s で終わらないため、単数名詞と同じように 's を付ける:the children's toys
  • 所有格の 's と所有形容詞(my, your, his, her, its, our, their)はどちらも「誰のものか」を表すが、同じ表現の中で一緒には使わない。
  • 注意:'s は所有格だけでなく、is の短縮形のこともある(Anna's happy)。
  • 所有格の 's は人、動物、名前、場所とともに使うのが最も自然で、物の部分にはふつう複合名詞を使う。