動作をする側、つまり人や動物や物と、それを受ける側が同じであることがあります。そのとき英語は特別な代名詞のグループを使います。myself、yourself、himself などです。動作が主語に「跳ね返る」ので、これらを再帰代名詞(reflexive pronouns)と呼びます。たとえば I hurt myself、she taught herself Spanish のように使います。
主なものは八つで、それぞれ、あなたがすでに知っている主語に対応しています。I と myself、they と themselves を結びつけられるようになれば、残りも同じ仕組みで覚えられます。
役立つ目印。再帰代名詞のいちばん中心的な使い方は、主語と目的語が同じときです。I が me に何かをする、が I did it to myself になります。(このほか by と組む使い方や、強調する使い方もあります。下で説明します。)
八つの再帰代名詞
主語ごとに、それぞれの再帰形があります。単数の形は -self で終わり、複数の形は -selves で終わります。
| 主語 | 再帰代名詞 | 例文 |
|---|---|---|
| I | myself | I cut myself. |
| you(一人) | yourself | Be careful — don't hurt yourself. |
| he | himself | He introduced himself. |
| she | herself | She taught herself to draw. |
| it | itself | The cat washed itself. |
| we | ourselves | We enjoyed ourselves. |
| you(複数) | yourselves | Help yourselves to some cake. |
| they | themselves | They blamed themselves. |
注意したい組み合わせが一つあります。主語の形 you は、一人でも複数でも同じです。そのため数の違いは再帰形のほうに現れます。一人なら yourself、二人以上なら yourselves です。
(改まった英語では oneself も見かけます。to enjoy oneself のように使います。また they が一人を指すときも themselves を使います。まずは表の八つの形に集中しましょう。)
日本語の「自分」は人称や数によって形が変わりませんが、英語は主語に合わせて myself、yourself、himself、themselves など八つの形から選びます。一つの「自分」で済ませず、どの主語にどの形が対応するかを覚えることが大切です。
主語と目的語が同じ
再帰代名詞の中心的な役割は、動作の主語と目的語が同じだと示すことです。再帰代名詞は動詞の目的語にもなれますし(I hurt myself)、前置詞のあとの目的語にもなれます(She looked at herself)。
- I hurt myself playing football.(けがをしたのは自分)
- She looked at herself in the mirror.
- He's teaching himself to play the guitar.
- Did you enjoy yourself at the party?
別の人を指すふつうの目的語と並べてみましょう。
- I hurt him.(けがをしたのは別の人)→ I hurt myself.(けがをしたのは自分)
- She looked at them. → She looked at herself.
ただし with が「身につけて持っていく」を表すとき、また behind、beside、near、in front of のような場所を表す語のあとでは、英語はふつうの目的格代名詞を使うのがふつうです。I took my bag with me(ふつうは with myself とは言いません)、She closed the door behind her などです。(ただし be honest with yourself や angry with herself のような決まった言い回しでは、再帰代名詞が正しい形です。)
By myself = 一人で、または人の助けなしで
by + 再帰代名詞 の形では、意味はふつう一人で、または人の助けなしでになります。
- I live by myself.(一人で)
- She fixed the car by herself.(人の助けなしで)
- Did you do all this by yourselves?
By myself は、ふつうは単なる by me という意味ではありません。文が誰がそれをしたかだけを示すなら、by のあとには me が自然です。
- ✅ This photo was taken by me.(誰が撮ったかを言っているだけ)
- ✅ I took the photo by myself.(意味は「人の助けなしで」)
同じ形を強調に使う
同じ -self / -selves の形は、強調を加えることもできます。ほかの誰でもなく、まさにその人がそれをした、という意味です。この使い方では意味は変わらず、語勢を強めるだけです(このときは強調代名詞と呼ぶこともあります)。
- I made the cake myself.(作ったのは自分で、ほかの誰でもない)
- I cleaned the room myself.
- The manager herself apologised.(部長本人が)
主語のすぐあとや文末に置かれることが多く、別の名詞を強調することもできます。I spoke to the manager herself.
英語では再帰代名詞がいらない動詞
ここは多くの学習者が迷う点です。日常的な動詞のなかには、ほかの言語では再帰代名詞をとるのに、英語ではふつうとらないものがあります。もっともよくある意味では、英語はどれも使いません。
- ✅ I feel good today.(❌ I feel myself good. ではありません。feel + 形容詞 では再帰代名詞を使いません)
- ✅ She woke up early.(目的語なし。単に目が覚めたという意味です。主語がそれを引き起こすときだけ再帰代名詞が合います。She woke herself up by coughing)
- ✅ They met at the station.(❌ They met themselves at the station. ではありません)
- ✅ Hurry up! We're late. がふだんのふつうの言い方です。hurry yourself up は不自然で、ここで必要な形ではありません。
日本語では「気分がいいと感じる」「駅で会う」のように言いますが、ここに対応する英語の動詞は再帰代名詞をとりません。feel や meet には再帰代名詞を付けないので、❌ I feel myself good や ❌ They met themselves は誤りです。I feel good、They met とだけ言います。
これらの動詞の一部は、別の意味では目的語をとれます。She woke the baby up、Don't hurry me などです。ただしそのときは、上の誤った例のように動作が主語に跳ね返ることはありません。
毎日の習慣を言うときも、英語は再帰代名詞を落とすことが多いです。自分に対してすることが明らかだからです。
- ✅ I wash and get dressed before breakfast.(myself は不要)
目的語が大事なとき、あるいは「人の助けなしで」を表したいときには、再帰代名詞を加えます。The children can dress themselves now.
-self と each other の違い
二人以上がお互いに何かをするとき、英語は each other(または one another)を使い、再帰代名詞は使いません。目的語なしで使える動詞もあります。They met、They hugged などです。
- Tom and Anna love each other.(Tom は Anna を、Anna は Tom を愛している)
- ❌ Tom and Anna love themselves. だと「Tom は自分を、Anna は自分を愛している」という、まったく別の意味になってしまいます。
つまり themselves は動作を同じ人たちに跳ね返し、each other は一方から他方へと交差させます。
よくある間違い
- ❌ He cut hisself. → ✅ He cut himself.(himself であって、hisself とは決して言いません)
- ❌ They blamed theirselves. → ✅ They blamed themselves.(themselves であって、theirselves とは決して言いません)
- ❌ Children, help yourself! → ✅ Children, help yourselves!(二人以上なので → yourselves)
- ❌ I feel myself tired. → ✅ I feel tired.(feel + 形容詞では再帰代名詞なし)
- ❌ Please contact myself. → ✅ Please contact me.(ここはふつうの目的格 me であって、myself ではありません)
- ❌ My brother and myself went shopping. → ✅ My brother and I went shopping.(ここは主格の I)
- ❌ I washed myself hands. → ✅ I washed my hands.(体の部分には所有格、my、her、his を使い、再帰代名詞は使いません)
確認テスト
どの語または表現が合いますか。
- Sam, be careful with that knife — don't cut ____.
- The children are old enough to dress ____ now.
- I painted the whole room ____(一人で、助けなしで).
- How are you? — I ____ fine today, thanks.
答えを見る
- yourself 2. themselves 3. by myself 4. feel(feel myself ではない)
まとめ
- 再帰代名詞は、主語と目的語が同じだと示します。myself、yourself、himself、herself、itself、ourselves、yourselves、themselves です。
- 単数は -self、複数は -selves で終わります。気をつけたい組み合わせは yourself(一人)と yourselves(複数)です。
- by のあとでは、再帰代名詞はふつう一人でまたは人の助けなしでを表します。I did it by myself。誰がしたかを言うだけなら me を使います。written by me。
- 強調を加えることもできます。I made it myself。
- 日常の意味では再帰代名詞をまったくとらない動詞もあります。feel + 形容詞 では ✅ I feel good で、❌ I feel myself good ではありません。